特別企画!Recording Studioリポートなのだ!!そ の2 

本皮のTimpaniを叩くのなんてウン年ぶり〜〜〜
空輸用のいかつくも風情のあるハードケースが、次々とうやうやしくスタジオに運び込まれてきたときは、
そのケースのデザイン、大きさ、頑強さにびっくり!
期待に胸をふくらませ、いよいよご開帳〜〜〜〜
なんといいましょうか…
クラシカルで高級なタキシードをピシッ着こなした、品の良い紳士方に囲まれた気分?
ドイツ車のような落ち着いた、実質的な、でも美しいフォルム。
もうどんなイケメンに囲まれるより、この人たちに囲まれてるほうが幸せ〜〜〜
顔がにへらにへらしっぱなしのMariでし た。


実際にチューニングすると、とてもデリケートで、ご機嫌に鳴ってもらうまでは大変。
でも、一度チューニングが合ってしまえばその素晴らしい音色にタメイキ。
(いいよいいよ、これだけいい音するんなら少しくらい手がかかっても許しちゃう。)
音に聞き惚れて、じぃぃ〜〜〜んといちいち感動する。
しかし、何分か演奏しているとあっという間にまたチューニングが狂ってしまう。
なんてわがままなやつなんだろう… いい加減にしてちょーだいとぼやきつつも、
結局幸せそうなMari。恋する乙女の顔にしかみえませ〜〜ん。
 
ミックジャガーは写真をとられる時には絶対に変な顔をするんで有名だけれど、
Takaちゃんも同じようなところあるのです。
どっか天邪鬼なのだ、、、!


そうなんです。思い出してしまった(笑)
Takaちゃんって、昔から時々、奇想天外、予測不可能、不可解な行動をとることがあるんです。
今回は、インドのチィ〜〜〜〜〜ンっていう、美しきも奥深いマンジーラの録音のときに、
いきなり始まってしまったのです。
「楽器どんな持ってきた? Takaのよりそっちのほうが音いいかな?」
なんて言って、楽器の音をちぃんちぃんと鳴らしてチェックしてるから、
ちょっとお茶など一口飲んで、さてマイクの前に座ろうとしたら、
いつのまにかTakaちゃんがちょこんと座ってマンジーラも演奏にいいようにセットして、
ヘッドフォンまでしてるではあ〜りませんか???
当然パーカッションだからMariがやるものと思ってたのに、こ、こ、これはなに???
思わず「Takaちゃんが演奏するつもりなの?」ときいたら、さも当然といった感じで
「そうだよ?最初っからTakaがやるって決めてたもん」
とおすまし顔で返事して、
ち〜ん、、、いや、こうかな・ちぃいい〜〜〜ん、、うん。、このほうが音がいいな。。。。
と自分の世界に入り込んじゃってて、Mariなんて、そこにいないみたい。
まあいいけど、、、あんまりうれしそうだから、しかたない…
 
たしか、こんなことが前にもあったぞ??
TAMTAMのデビューアルバム「とわとわ」のレコーディングの時です!
インパクトのあるサウンドを求めて試行錯誤の結果、なんとスリッパで床を思い切りハタク音を
録音することになったのだけど、
Takaちゃんがもう職人気質モードに入っちゃって、ああだこうだとぱんぱんぱんぱん床をハタキまくり、
結局演奏はTakaちゃんがやることになった。
ブースを出てガラス越しに見ていたんだけど、叩きながら満面の笑顔で、声こそ出さないけど完全にハイ状態。
録音を終えたら、「あーはははは、あーはははは」
「いい音でとれたね〜、僕ちゃんって天才!あーははは」
と高笑いしっぱなし。
ほんとにスキなんだな〜〜^(なにが?)と思った。
 
他にもあったぞ! なんの曲だっけ???
気がついたら、いつの間にかブースに入って、持参の大きな壺(花瓶?)をいそいそと取り出して、
マイクの前にクッションまで敷いてるわけ。
一枚は自分が座る用、一枚は壺を置く用。
んで、エンジニアさんに「もっとこんな感じでお願いします」とか、もう自分の世界。
ぼおん、、、ぼんぼん、、、、、ぼおん、、、、
鳴らしてしばらく音をかみ締めてから、突然うれしそうに笑いながらのけぞって
「いい音でしょ?これ、すごくいい音なのよ!うふふふふふ」
もう、言うことありませんです、はい。
でも確かにいい音だからいいんだけど、もしいい音じゃなかったら、ただの変な人だぞ〜〜〜
そして、最後に「Takaってさ、土器野郎だからさっ。」と、
意味不明のキャッチコピーを押し売りしてご満悦の様子。
「オカリナ吹くカワイイ子を探して土器バンドつくりたいんだ!」だって…
なんとかとなんとかは紙一重といいますが。
でもその後、食や音楽やニューエイジでも縄文文化が流行ったりしたから、
まあ先端を行っていたのでしょうか??



カムパネルラ。チューブラベル。
一般的にはNHKのど自慢でおなじみの楽器だけど、
オーケストラではかなり独特の雰囲気と効果をかもし出す強力な楽器。
民族楽器と共通するなあって思うのが、音が小奇麗に整ってないほうが味わい深く、
ぐっとくる楽器だってこと。
もともとは、教会の鐘などのイメージを再現する楽器だったんじゃないかしらん?
今回は、Takaちゃんと二人であちこちに、いろんなメーカーのものを試奏しに行脚しました。
個体差も大きい。
最終的にディーガン社のきれいに整った美人さんとかなり年代モノの苦みばしった
一癖も二癖もあるおねいさんを選んで演奏しました。
美人さんのほうが、むらもなく澄んだよく伸びる音でどうきいても優等生。
ああ、だけどなぜかその場にいた誰もがおねいさんのほうの音に心揺さぶられたのでした。
おねいさんカムパネルラ、あなたは私の希望の星です〜〜



マイクをなんぼほど立てたことでしょう!
演奏するところから見ると、まるで異次元に転移できるスターゲートのようなマイクのトンネル!
天井のほうまで続くマイクのゲートを見上げながら演奏するのって、なかなか盛り上がりました!(^〜^)
お茶目なピースサインをしているのはエンジニアのいのさん。te amoでもお世話になりました。
話違うけど、ギタリストやベーシストのおうちに行くと、たいていギターやベースの林や森があります。
こんなにたくさん持ってて全部つかうのかなあ?っていつも疑問です。
でも、パーカッショニストのお部屋はほとんどガラクタ置き場みたいと言われます。
それがちょっと悔しい。
 
今度また写真をお見せしますけど、フィールドスネアとオーケストラスネアのレアモノを、
同じ日に続けて叩きました。
フィールドスネアの、パリパリした音は、気分爽快!めちゃ快感!
ぶっといスティックで、いつまででも叩いていたい気分でした。
そのあと、コンサートスネアに移ったら、あまりにデリケートで表情豊かな感触に、
思わず「わあっ」と声をあげてしまった。
水面を打つような感覚なんだもの。どっちもステキでした。はぁ〜〜〜〜 幸せ〜



このところ、マイクは、贅沢させてもらってますの、おほほほほ
今回はドイツ ノイマン社のビンテージもの。M49です。


帝王マイルス・デイビスお気に入りのモノで彼のアルバムのジャケットにも写っていますね!
 

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